Metropolis
 

「麗蘭さんですか・・・一体どうしてこんな所に?」
「妖獣達に住処を追われたそうだ・・・仲間もばらばらになったらしい・・・」

戒厘の問いかけに亜梨馬が麗蘭を抱いたまま答えた。

「・・・精霊にまで被害が・・・」
「仲間って離れ離れになっただけ?生きてるんだよね・・・ってあれ?この子寝ちゃってるよ??」

梅流が亜梨馬に抱かれている麗蘭を覗くとそう呟いた。

「え?あ、本当だ・・・」
「きっと亜梨ちゃんの腕の中がよっぽど気持良かったんでしょうね♪」
「変な事を言うな戒厘・・・」
「亜梨ちゃん赤い・・・照れてる・・・」
「煩い杏!!」
「そんなに大きな声を出したら麗蘭起きちゃいますよ?
折角安心して眠っているのだから起したらかわいそうじゃないですか・・・」

戒厘の言葉に亜梨馬が黙った。

「さて、先急ごうか♪」
「そうですね杏ちゃん♪行きましょう梅流ちゃん♪」
「うん♪」
「おい!この子はどうする気だ?!」
「・・・つれて行くしかないでしょうね・・・ここにおいて行けば妖獣の餌食になってしまいますし・・・」
「だけど、これからこいつを抱えたまま戦う事なんて・・・」
「大丈夫だよ・・・梅流達皆で守ってあげれば・・・」
「ここにおいて行くなんてひどい事しないよね亜梨ちゃん?そこまで冷たくないよね?」
「・・・杏・・・人を何だと思ってる?」
「ごめん・・・(苦笑)」
「とにかく、麗蘭はまかせましたよ亜梨ちゃん・・・戦いは僕達に任せて下さい♪」
「それが一番怖いんだよ・・・特に戒厘・・・おまえ案外きれやすいからな・・・」
「そんな事ないですよ♪さぁ行こう天・・・また案内よろしくお願いしますね・・・」

戒厘が側にいた天の頭を撫でると、天は再び歩き出した。


書きこみ日・・・2001/12/10

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