Metropolis
 

「行くぞ梅流・・・」
「う・・・うん・・・」

梅流は亜梨馬の後を追った。
しばらく並んで歩くと、梅流は洞窟を見つけた。

「亜梨姉・・・洞窟があるよ?」
「そうだな・・・」

亜梨馬はどんどん進んで行く。

「待ってよ亜梨姉!!」
「梅流・・・気をつけろよ・・・」
「え?」

亜梨馬は梅流にしか見せないような笑顔を珍しく梅流に向けた。

「・・・厘ちゃんじゃないけど・・・笑顔が怖い・・・」
「うるさいぞ!」
「ごめん亜梨姉・・・」

そうして二人は洞窟の中へと姿を消した。
 

その頃杏と戒厘は倒した妖獣の記録を伸ばしていた。

「ねぇ・・・妖獣ってこんなに弱い物?」
「さぁ?わざとかもしれませんね・・・」
「それもこんなにいっぱい・・・」
「・・・と言うことは・・・あの結界の中には大物が一人・・・ってことですかね?」
「・・・とすると、中の二人が危ないんじゃない?!」
「・・・それはどうでしょうね・・・こっちも危なくないとは限りませんよ?」

戒厘は二人が消えた方ではなく、今歩いてきた方向を見ていた。

「禅・・・すみませんが、麗蘭さん抱いて飛んでいてもらえますか?」
「・・・亜梨ちゃんがいないから流れ弾には当たらないだろうけどね・・・」
「かわりに僕の流れ気孔波に当たったりして・・・」
「・・・それって・・・亜梨ちゃんの流れ弾より怖いかも・・・(汗)」

二人はそんな冗談とも本気ともとれないことを話しながら、次々と襲ってくる妖獣の相手をしていた。


書きこみ日・・・2001/12/24

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